なぜ、官公庁は西暦表示にしないのか | 気楽に気ままで気軽に読める”なるみや”の元公務員ブログ

なぜ、官公庁は西暦表示にしないのか

新元号の公表が平成31年4月1日以降ということが公表されました。

新元号対応の改修を行うSEの悲鳴が聞こえてくる感じがします。

官公庁においても同様でして、新元号の対応に四苦八苦しているところでもあります。

多くの方の疑問として、なぜ、これほどまでに日本が元号表記にこだわるのかというところでしょう。

その理由と、市役所職員が元号表記への思いを述べてみようと思います。

 

 

◇元号表記の理由

 

事務処理の統一性

 

理由としてはこの「事務処理の統一性」に限ります。

簡単に行ってしまえば、「これまでずっと元号表記をしてきたから・他の市役所も元号表記をしているから」ということです。

元号が「平成」になった際に内閣官房長官が、「公的機関の事務については、従来から原則として元号を使用してきており、この慣行は今後も当然に続けられるべきもの」「地方公共団体に対してもこのような趣旨で十分指導をしていただきたい」との旨を述べたことも影響しています。

ですが、外国人の場合は住民票などは西暦表示になっていますから、それほど事務処理に影響することはないのではないかとも思います。

市役所業務においては、「他の市が行い、その様子を見てから制度改善する」というのはよくあることですが、足並みをそろえてはいつまでたっても前に進めないというのが元号表記においても同じのようですね。

 

 

◇市役所職員はどう思っているのか

 

・・・西暦表示なら作業も楽になるのにな・・・とは本音では思います。

「元号表記なんてやめて西暦表示にすべき」という意見は市民からも来ますし、議員の方からも来ます。

正直な話、多くの市役所職員も同じように言っています。

内部的な仕事としては、まずシステム改修を行わなければなりません。

システム開発をした業者と連絡を取りあい、打ち合わせや改修後のテスト対応などの仕事も増えます。

次に印刷物です。

官公庁では多くの申請書類がありますから、まず元号表記されいる申請書類にはどのようなものがあるのか調査しなければなりません。

中にはすでに「元号」と印字されているものもありますから、その場合には業者に改めて発注しなければなりません。

そして何よりも大変なのは予算要求です。

どこの市も財政難ですから新元号への対応とは言え、簡単に財務課はお金を捻出してはくれません。

複数の業者との見積もりを適切に依頼したのか、手動で対応できないのか、など質問ぜめにあいます。

財務課を通っても終わりではなく議会も通らないといけませんので、その準備もしなくてはなりません。

元号一つ変わるだけで時間もお金もかかるんですね。

 

 

今回は事前に新元号になるということが分かっていましたので時間をかけて対応することができましたが、また20年、30年後には同じことが起きます。

そのころには今回新元号対応に尽力した職員が現場を離れ、ノウハウもなくなるでしょうから、また忙しくなるのでしょうね。

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